展覧会感想

西洋美術を中心に展覧会の感想を書いています。

ゴッホと静物画 感想

会期 …2023年10月17日~2024年1月21日 会場 …SOMPO美術館 感想 見どころ …この展覧会は《ひまわり》、《アイリス》をはじめとするゴッホ(1853年~1890年)の作品のほか17世紀オランダの静物画やゴッホと同時代の画家による静…

モネ 連作の情景 感想

. モネ《睡蓮》1897~98年頃 会期 …2023年10月20日~2024年1月28日 会場 …上野の森美術館 www.monet2023.jp 感想 見どころ …この展覧会は「100%モネ」のフレーズどおり70点余りの出品作が全てモネの油彩画で構成されていて、モネ…

やまと絵 受け継がれる王朝の美 感想

yamatoe2023.jp 会場 …東京国立博物館 平成館 会期 …2023年10月11日~12月3日 感想 見どころ …この展覧会は平安時代から室町時代にかけての絵画、工芸品で構成されていて、国宝、重要文化財が目白押しという豪華な展示内容となっています。「やま…

キュビスム展 美の革命 感想

ピカソ《輪を持つ少女》1919年春 【会期】 …2023年10月3日(火)~2024年1月28日 【会場】 …国立西洋美術館 cubisme.exhn.jp 【感想】 見どころ …「キュビスム展 美の革命」はヨーロッパ最大の近現代美術コレクションを有するパリのポンピドゥ…

永遠の都ローマ展 感想

roma2023-24.jp 《会期》 …2023年9月16日(土)~12月10日(日) 《会場》 …東京都美術館 《感想》 見どころ …この展覧会はローマのカピトリーノ美術館の所蔵品を中心とする70点余りの出品作で構成されています。「カピトリーノ」はローマの七…

テート美術館展 光――ターナー、印象派から現代へ 感想

【会期】 …2023年7月12日~10月2日 【会場】 …国立新美術館 【構成】 第1章 精神的で崇高な光 第2章 自然の光 第3章 室内の光 第4章 光の効果 第5章 色と光 感想 【超越的な存在を象徴する光】 ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー《陽…

マティス展 感想

【会期】 …2023年4月27日~8月20日 【会場】 …東京都美術館 【感想】 …会期中盤の週末に朝一番の時間帯で入場しましたが、入り口に待機列が出来ていて、展示室内もかなり混雑していました。ただ、11時半に会場を出る頃には入り口も空いていて待…

憧憬の地 ブルターニュ展 感想

【会期】 2023年3月18日~6月11日 【会場】 国立西洋美術館 【感想】 …フランス人にとっての内なる異郷、ブルターニュ。他者の発見は自己の再定義でもあり、ノスタルジーとエキゾチシズムの入り交じった眼差しが捉えた内なる他者は、実体をもって…

メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年 感想

会期 …2022年2月9日~5月30日 会場 …国立新美術館 構成 Ⅰ 信仰とルネサンス:17点Ⅱ 絶対主義と啓蒙主義の時代:30点Ⅲ 革命と人々のための芸術:18点 感想 …この展覧会はアメリカ・ニューヨークのメトロポリタン美術館の改修工事に伴うもので…

没後50年 鏑木清方展 感想

会期 …2022年3月18日~5月8日 会場 …東京国立近代美術館 構成 第1章 生活をえがく 特集1 東京第2章 物語をえがく 特集2 歌舞伎第3章 小さくえがく kiyokata2022.jp 感想 …今回は昨年開催された「あやしい絵」展(国立近代美術館)に出品されて…

2022年見に行きたい展覧会

…場所は東京近郊、ジャンルは西洋美術が中心です。…国立西洋美術館 2022年4月9日リニューアルオープン予定…横浜美術館 2021年3月~2023年 大規模改修工事のため休館中…パナソニック汐留美術館 2022年12月19日~2023年4月上旬ま…

深堀隆介展 「金魚鉢、地球鉢。」感想

会期 …2021年12月2日~2022年1月31日 会場 …上野の森美術館 www.ueno-mori.org 感想 …以前ネットで偶然目にした、枡の中をまるで本当の金魚が泳いでいるかのように見えるリアルで立体的なアートが印象に残っていて、今回観に行きました。私が…

イスラエル博物館所蔵 印象派・光の系譜展 感想

クロード・モネ《睡蓮の池》(1907年) 概要 会期 …2021年10月15日~2022年1月16日 会場 …三菱一号館美術館 構成 Ⅰ 水の風景と反映(27点) Ⅱ 自然と人のいる風景(19点) Ⅲ 都市の風景(7点) Ⅳ 人物と静物(16点) 特別展示 「…

M式「海の幸」 森村泰昌ワタシガタリの神話 感想

青木繁《海の幸》1904年 会期 …2021年10月2日~2022年1月10日 会場 …アーティゾン美術館 構成 序章 「私」を見つめる 第1章 「海の幸」鑑賞 第2章 「海の幸」研究 第3章 M式「海の幸」変装曲 第4章 ワタシガタリの神話 終章 www.artizon.…

川瀬巴水 旅と郷愁の風景 感想

会期 前期2021年10月2日(土)~11月14日(日) 後期2021年11月17日(水)~12月26日(日) 前期、後期で展示替えあり 会場 SOMPO美術館 構成 第1章 版画家・巴水、ふるさと東京と旅みやげ(関東大震災以前) ・初期作品 ・旅…

ゴッホ展―響きあう魂 ヘレーネとフィンセント 感想

【目次】 概要 見どころ 感想 フローリス・フェルステル《ヘレーネ・クレラー=ミュラーの肖像》(1910年)、《H.P.ブレマーの肖像》(1921年) カミーユ・ピサロ《2月、日の出、バザンクール》(1893年) ヨハン・トルン・プリッケル《花嫁》…

「ポーラ美術館コレクション展 甘美なるフランス」感想

《概要》 会期 …2021年9月18日~2021年11月23日 会場 …Bunkamuraザ・ミュージアム www.bunkamura.co.jp 《見どころ》 …この展覧会のタイトル「甘美なるフランスLa Douce France」とは、美しく、穏やかで、稔り豊かなフランスとその…

国宝鳥獣戯画のすべて 感想

会場 …東京国立博物館平成館 会期 …2021年4月13日~6月20日(当初は5月30日まで) chojugiga2020.exhibit.jp 見どころ …国宝「鳥獣戯画」全四巻について、現存する全場面を会期中に一挙公開するのは史上初のことだそうです。さらに原本から分か…

クールベと海 感想

会場 …パナソニック汐留美術館 会期 …2021年4月10日~6月13日 見どころ …この展覧会は、クールベの描いた海を中心に、クールベの故郷オルナン近隣を描いた風景画や狩猟画など、同時代の作家の作品と合わせて64点(東京会場)を展示したもので、…

モンドリアン展 感想

【会期】 …2021年3月23日~6月6日 【会場】 …SOMPO美術館 【感想】 …「東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館」が「SOMPO美術館」にリニューアルされてからは初めて行きました。かつての高層階からの新宿の眺めも懐かしい思い出ですが…

「あやしい絵」展 感想

稲垣仲静《猫》(1919年頃) 会期 …2021年3月23日~5月16日 会場 …東京国立近代美術館 見どころ …「あやしい絵」展は幕末~昭和初期にかけての日本美術から、ただ綺麗なだけではない謎や毒をはらんだ絵画、版画、挿絵などの作品約160点を紹…

琳派と印象派展② 後期展示

…一つの展覧会に複数回足を運ぶのはなかなか難しいのですが、今回は俵屋宗達の《風神雷神図屏風》がどうしても見たくて、後期展示も見に行きました。また、「琳派と印象派」展の場合は、展示コーナー自体が前期と後期で違うのも特徴だと思います。…「序章 都…

舟越桂 私の中にある泉 感想

shoto-museum.jp 概要 感想 午後の遺跡№2(1978年) 聖母子像のための試作(1979年頃) 砂と街と(1986年) 遅い振り子(1992年) 山を包む私(2000年) 言葉をつかむ手(2004年) 水に映る月蝕(2003年) スフィンクスには何…

琳派と印象派展 感想

www.artizon.museum …『琳派と印象派 東西都市文化が生んだ美術』展は、京都の町人文化として生まれ、19世紀の江戸に引き継がれた琳派の作品と、19世紀のフランス・パリを中心に新しく生まれた印象派の作品を、洗練された都市の美術という視点から比較し…

1894Visions ルドン・ロートレック展

mimt.jp …この展覧会は三菱一号館美術館の開館十周年を記念する展覧会で、三菱一号館が竣工した1894年を軸に、フランス象徴主義を代表する画家オディロン・ルドン(1840~1916)とポスターなどでも優れた作品を残したアンリ・ド・トゥールーズ=…

日本美術の裏の裏 感想

www.suntory.co.jp …この展覧会はサントリー美術館の所蔵品である屏風や掛軸、焼き物や着物などの装飾美術を通して、日本美術の楽しみ方、奥深さについて7つのテーマから解説するものです。…タイトルの「裏の裏」ですが、「裏」は単に見えない部分を意味す…

森本草介展・ホキ美術館コレクション 感想

小木曽 誠《森へ還る》2017年 Bunkamuraザ・ミュージアムにて …ホキ美術館は2010年11月、千葉市にオープンした世界初の写実絵画専門の美術館です。数年前、美術好きの方から写実絵画を専門とするホキ美術館の名前を聞いて以来、一度行っ…

アーティゾン美術館新収蔵作品特別展示:パウル・クレー 感想

www.artizon.museum …この特別展示は石橋財団が2019年に収蔵した24点のパウル・クレー(1879年~1940年)のコレクション全てを初めて紹介するもので、以前より所蔵されていた《島》と合わせた25点の作品で構成されています。収蔵された作品…

鴻池朋子 ちゅうがえり 感想

洗面器 顔、タンポポ(2020年) www.artizon.museum …今回、アーティゾン美術館にはクレーの新収蔵作品を見ようと思って来たため、鴻池さんの展覧会には何の心構えもなく入ってしまったのですが、じわじわと何だか面白いかも…という気持ちになり、見終わ…

FREESTYLE2020 感想

tcv-freestyle2020.roppongihills.com …「FREESTYLE2020」は大野智さんの約5年ぶり3度目となる個展で、過去2回の個展に出品された旧作(絵画約40点、立体作品約130点、写真約10点等)に絵画を中心とする新作20点以上を加えた幅広い内容の作品が…